4.08.2016

投資家的基準で就職を考える(with マイナビ2017)

就職において、どのような基準で企業を選ぶかは、人それぞれ違う。
自分の専門性や特性が、その企業の風土にあうかどうかは、就職してからでないとわからない部分も多々ある。

今回はマイナビ2017から、投資家的基準で、企業について考えてみた。


投資において、ローリスクローリターンな金融商品は、円預金である。
ハイリスクハイリターンな金融商品は、株式投資である。

投資の場合は、金融商品をバランスよく保有して、リスクを分担させることができるが、就職の場合は、自分の身は一つなので、そうはいかない。

これからマイナビ2017で企業を検索してみるが、
ローリスクハイリターンな企業はあるのか、投資の世界では、詐欺まがいかと疑いたくなる。
また、ハイリスクローリターンのような企業はあるのか、投資の世界では、金融機関のカモになっている可能性がある。
を考えてみたい。


さて、今回、ハイリターンの定義をマイナビ2017の企業検索の検索軸にある

  • 30歳平均年収が600万以上
とした。
検索結果は556社であった。
30歳平均年収が600万以上の企業の割合が多い業種を5位まで並べると、

1位:不動産 18.47% (99/536社)
2位:放送・新聞 9.33% (28/300社)
3位:調剤薬局・医療機関 6.89% (41/595社)
4位:人材派遣・人材紹介 5.83% (8/137社)
5位:出版・広告 5.09% (22/432社)


つづいて、ローリスクの定義を、本当は勤続年数15年以上としたかったが、マイナビ2017の検索軸にないので、
  • 平均残業時間が月20時間以内
  • 年間休日120日以上
とした。

残業時間が少なく、休日の多い企業は、健康的なワークライフを送ることができ、従業員満足度も高い傾向にあると思うからだ。
検索結果は1035社だった。
平均残業時間が月20時間以内、かつ年間休日120日以上の企業の割合が多い業種を5位まで並べると、

1位:調剤薬局・医療機関 15.46% (92/595社)
2位:ソフトウェア 13.47% (225/1670社)
3位:通信 11.9% (5/42社)
4位:金融 11.11% (80/720社)
5位:電力・ガス・エネルギー 6.79% (7/103社)

逆にワーストの順位は、
1位:外食 0.9% (3/330社)
2位:放送・新聞 1.0% (3/300社)
3位:流通・小売 1.59% (16/1003社)
4位:アミューズメント 1.84% (4/217社)
5位:物流 3.43% (13/378社)
となる。

各企業が平均勤続年数が公開していたら、リスクを測る上で、一つの指標となるので、参考にしたい。


ハイリスクの定義については、本当は平均勤続年数5年未満(もしくは、3年未満離職率3割以上)としたかったのが、マイナビ2017の検索軸になかった。
ハイリスクの定義ではないが、
  • 平均年齢が20歳代
で検索をかけてみた。
その結果、1359社あった。
平均年齢が20歳代の企業の割合が多い業種を5位まで並べると、

1位:調剤薬局・医療機関 33.27% (198/595社)
2位:アミューズメント 23.5% (51/217社)
3位:不動産 21.08% (113/536社)
4位:外食 18.18% (60/330社)
5位:金融 16.25% (117/720社)

これらの業種は、割と女性が多い職場でもあるかもしれない。



ハイリスクハイリターンな業種、ローリスクハイリターンな業種、ハイリスクローリターン(もしくはミドルリターン)な業種があることが、なんとなくわかってきた。


ハイリスクであっても、ローリターンな環境であっても、仕事内容にやりがいを感じて、満足度が高く仕事をしている人は大勢いるだろうし、仕事は大変でも、家庭が円満であれば、それはそれで充実した日々であろう。
ローリスクでハイリターンな環境に最初からいる人は、それまで相当な努力をしてきた人か、時代を読む目に長けている人かもしれない。

まずは人生において、自分が何を重視しているのか考えるのが大事なことだと思う。




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